先日、サニーヒルズ南青山へ行ってきました。
サニーヒルズ南青山は「微熱山丘」というパイナップルケーキ屋さんの建物です。
この建物は隈研吾さんの建築です。
私はこの建物に心をひかれ、理解を深めたいと思いました。
まずこの建築で取り入られた「地獄組」について勉強したいと思います。
地獄組とは
木組みとは
地獄組とは、そもそも「木組み」の一種です。
木組みとは、木材と木材を組み合わせる技術のことです。
例えば家を建てるとき、柱と梁を接合させたり、短い木材同士を接合させて一本の長い木材に作り変えたりする技術のことです。
その特徴は、釘やボルトなどの金属は使用せず、木材を切り欠くなどして継ぎ合せるところです。
金物を使用しないため、木材と木材をぴったりと組み合わせる技術が求められます。
木材を切り欠くことを「木を刻む」などと言いますが、少しの誤差でも木材が組めなくなることもがあり、切り欠きには熟練を要します。
相欠き について
地獄組は、角材で格子を作るときに使う木組みの技術です。
まず、地獄組を理解するために、それとは対照的な木組みの技術である「相欠き」について説明します。
(※サニーヒルズ南青山の展示パネルより引用させていただきました)
相欠きは、角材の1面だけに切り欠きをして、切り欠き同士をはめ込んで格子を作っていく木組みです。
地獄組 について
(※サニーヒルズ南青山の展示パネルより引用させていただきました)
一方で地獄組は、角材の表裏2面に切り欠きをして格子を作ります。
その仕上がりはまるで角材で糸を編んだような模様になります。
地獄組は仕上がりが美しいだけでなく、木材同士が絡み合うことで強固な格子になります。
「相欠き」は木材を編む訳ではないので、比較的構造は単純です。
しかし「地獄組」は刻みの技術のほかに「木を編む」という技術が必要になります。
毛糸で地獄組
「一体どうやって木を編むのか。」
私はこの疑問を解消したいと思っています。
まず、毛糸を木材に見た立てて格子を編んでみました。
当然のことながら毛糸で編むのは容易でした。
毛糸は柔らかい素材なので自由に曲げることができるからです。
では木材をどうやって自由に曲げるのか。
次回以降、その秘密について探っていきたいと思います。
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